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2022.12.21

伊勢志摩の重要人物「倭姫命」とは?

昔から伊勢志摩は、海山の幸を神宮に供える「御食国(みけつくに)」として名高い土地で、伊勢志摩の豊饒な海と海女たちが、古くからそれを支えてきました。そのきっかけとなった人物が、伊勢へ天照大御神をお祀りした「倭姫命(やまとひめのみこと)」です。

神宮と倭姫命の関係

今から約二千年前のこと。大和国の第11代垂仁天皇の皇女であった倭姫命は、天照大御神の御魂を鎮座する処を求め、伊賀・近江・美濃と各地を巡っていました。長旅の末たどり着いた伊勢国で、倭姫命は天照大御神からのお告げを聞きます。
『この神風の伊勢の国は常世の浪の重浪帰する国なり。傍国の可怜国なり。この国に居らむと欲ふ。』

意味は、「神の風が吹く伊勢の地は、海の彼方にある世界から波が幾重にも折り重なって寄せられ、辺境ではあるが美しい国なので私はこの国に住もうと思う。」です。
こうして天照大御神の御魂を鎮めた地が、現在の内宮 (皇大神宮)です。伊勢国は大和国から見るとちょうど太陽が昇る東の地=常世の国であり、山と海に囲まれた美しい土地であったため、天照大御神は伊勢を選んだのかもしれません。

伊勢志摩の海女と倭姫命の関係

神宮が創建された後、神の食事(御神饌)を奉納するための「御食国」が必要となった倭姫命は、志摩国の国崎(現在の鳥羽市)へ来た際に「オベン」という海女に出会います。オベンが差し出した鮑を食した倭姫命は、鮑を御神饌として奉納するように言いました。それ以来、国崎の鮑は「熨斗アワビ」として二千年にわたり奉納されることになります。

そして、旧暦の6月1日には熨斗アワビにする鮑を獲るために、周辺の七か村から国崎へ海女たちが集まって「御潜神事(みかずきしんじ)」が執り行われるようになりました。

伊勢志摩の超有名観光スポットとなっている神宮、そして海女さんの活躍に深く関わっていた倭姫命は今、内宮の別宮である「倭姫宮(やまとひめのみや)」に祀られています。伊勢志摩を訪れた際には、ぜひ足を運んでいただきたいスポットの1つです。

鳥羽展望台は、御潜神事の開催を告げる狼煙を上げた場所であると言われています。そんな鳥羽展望台には、ドライブにもおすすめの絶景スポットや、軽食が楽しめるカフェも併設しています。観光で伊勢志摩にお越しの際には、ぜひお立ち寄り下さい。

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